シーザーサラダって知ってる?

今シーザーサラダがマイブームです。昔からあったけど、あまりおいしいと思わなかったのが、20年前アメリカにいたころ食べたシーザーサラダがおいしくてびっくりしました。何がちがうって、レタスとドレッシングがちがっていたのですね。シーザーサラダの葉っぱは、ロメインレタスといって、まっすぐでしゃきっとしたレタス。そのころの日本では手に入らなくて、柔らかいレタスでは濃厚なドレッシングにまけるのです。アメリカではロメインレタスを買ってドレッシングも作ってよく食べていましたが、帰国してからはレタスがないので忘れていました。
ところが最近通勤途上の百貨店の野菜売り場でロメインレタスをみつけました。しかも100円!ドレッシングはにんにくとアンチョビがポイントですが、結構市販のシーザーサラダドレッシングでいけました。その代り、クルトンを手作りにしました。食パンをサイコロ状に切ってフライパンでバターでいためるとかりかりに香ばしくなっておいしい。ベーコンも細く刻んでカリカリにいためる。
ざっくり切ったロメインレタスにクルトンとベーコンをちらし、ドレッシングをかけて、パルメザンチーズをふり、最後に温泉卵をおとして混ぜるとできあがり。カロリー高いですが、ワインによくあうし、息子も気に入って、週2回くらい作ってます。卵と乳のアレルギーのある方にはごめんなさい。(じゃこと海藻サラダもおいしいのですが)
春にむけて今度は旬のものを使っておいしいものづくりをしたいと思ってます。

新年の岡山同窓会

先日、岡山で、私が医師の研修を受けた国立岡山病院小児医療センターの同窓会がありました。医学部を卒業すると研修医となって、病院でいわゆる修行をして、一人前の医師になっていくわけですが、私が医学部を卒業した30年前は、ふつう、希望する科(内科とか外科とか)を決めて、卒業した大学のその科に入って、教授のいうままあちこち病院に赴任して研修するのが一般的でした。現在は研修システムが変わって、いろんな病院のさまざまな研修プログラムを自分で選択できるのですが、昔は大学に関係なく一般病院の研修に入るというのは少数だったのですね。私が地元熊本大学に残らず岡山に行ったのは、小児科医になるために早くいろんな勉強をしたかったのと、地元では開業している父とすでに大学の小児科にいる兄がいたので、熊本を離れたかったのです。
当時国立岡山病院は、山内逸郎先生という日本の新生児・未熟児医療の草分けである素晴らしい先生がいて、日本全国から勉強をしたい若い熱い医師たちが集まっていました。私はとくに新生児医療を目指していたわけではないけど、当時の国立岡山病院には大学にはない自由な雰囲気があふれていて、たくさんの患者さんたちに勉強させてもらえて、厳しかったけど本当に楽しい研修生活で、私の小児科医としての原点はここにあると思います。学閥もなくみな今でもつながりがあり、山内先生は引退後病気で亡くなったのですが、弟子たちがいまも何年かごとに同窓会を開いています。
今回参加すると、先輩たちのなかで、5人も教授になっており、皆それぞれ日本全国各地で活躍中でした。山内先生の一番弟子で小児外科医A先生は昔から元気で熱血漢でしたが、大学の教授、国立病院院長を引退して70過ぎてもなお元気で、いまでも5mmの血管をつないで手術をしてるぞ、と意気揚々でした。ほんとにいい先輩、いい同胞、いろんな方々に助けられて医者になってこれたと思います。患者さんに向き合う姿勢、思い、心のかけかた、大切なものを学んだ岡山での研修医生活は、おしゃれもデートもなかったけれど楽しい充実した青春でした。

2013年の終わり

今年もいよいよ終わりに近づきました。
最後の診療も無事昨日終わりました。肺炎で治療中の子が熱も下がり咳もおさまってよかった、喘息の発作があった子も強力に治療して軽快、初診で湿疹のひどかった赤ちゃんも1週間で軽快し、炎症反応が強かった子も抗生剤の点滴をしてなんとか新年を迎えられそうです。この時期になると、いかに適切に診断し、入院せずに外来の治療で年末年始を乗り切れるかが、小児科医の腕の見せどころです。何人も重症の喘息のちびさんがいますが、みんななんとかがんばって、もちろんお母さんやご家族の日々の努力で、なんとか元気に新しい年を迎えられるかなあとほっとしてます。何人かアレルギー診療を卒業したお子さんもいて、10年くらいでアトピー性皮膚炎も治り、なんでも食べるようになり、喘息も薬なしで発作なしになると卒業です。私の出番がなくなるのはいいことですが、ご本人もお母さんももうれしいながらなごりおしげで、実は私もよかったね、といいながらほんとはちょっとさびしいのです。でも、患者さんが巣立っていくのは、アレルギー専門小児科医としては勲章だと思って、そういう大きくなった子どもたちにエールを贈りたいと思います。
今年は私にはすごく忙しい年でした。15回も講演・講習をしました。医師向け、医療関係者向けのみならず、学校や保育園向けの食物アレルギーの講演が多かったです。食物アレルギーの患者さんの通っている保育園・幼稚園・小学校の先生方との面談も13回ありました。去年東京調布市で給食で乳製品を誤食し小学校5年生の女の子が亡くなった痛ましい事故の後で、ずいぶん教育現場の意識が変わってきました。大阪でも、学校の先生むけの講演・講習が今年あちこちで行われましたが、地域や学校個々でかなり意識が違うのが現状です。でもなんでもね、正しい知識を得ることから始まるのです。自分の学校で、子どもが給食を食べて死ぬなんて、起こるはずがないし、起こってほしくないから考えないでおこう、という意識が今も、ある地域のある先生方にまだあるのです。危機管理というのは、地震や侵入者襲撃など、めったにないかもしれないがそのときどう対応するかという、事前想定対策です。今の時代には必須のスキルだと思います。
来年も、食物負荷試験を増やしたり、アレルギー生活指導に力をいれるなど、こどもたちのアレルギー疾患に対して、せいいっぱいの努力をしたいと思います。よろしくお願いします。

医療法人 創和会 かめさきこども・アレルギークリニックは豊中市(緑地公園駅近く)にある、小児科・アレルギー科の専門医です。

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