口に入れて飲み込むものは・・・・

ずっと天気の悪い10月でした。秋晴れの日は少なくて、子どもたちの運動会は、延期だったり決行でずぶぬれだったり。暑い日寒い日の繰り返しや、朝夕の温度差も大きく、風邪がはやり、喘息の発作も多い秋でした。
小さいお子さん(3歳以下)は、鼻がかめないのでただの鼻風邪でも、鼻水が増えたりねばこくなったりすると、寝ているときに鼻がつまるし、鼻水がのどに垂れてごろごろと痰がからんで咳になったりして結構大変です。機嫌がよくて眠れていて食欲があれば大丈夫ですが、ちょっと悪化したら早めに診てもらってくださいね。
小さいお子さんといえば、先週参加した小児科の研修会で、小児外科の先生の「異物誤飲」についてのお話を聞きました。1歳前くらいから、子どもはなんでも口に入れるようになります。うっかりするとえらいものを飲み込んでしまいます。とくに、ハイハイやよちよち歩きで自分で動き回るようになる1歳過ぎになると、親が思ってもないものを手にとり口に入れてしまいます。片付けができていなかったりものが散らかったりしていると大変です。この前は、10か月の女の子、いつもお母さんがかわいい髪飾りをつけていましたが、そのかざりのビーズを飲み込んでしまったそうです。髪飾りははずれやすいし、手に取ればまず口に入れる年頃です。親は可愛いと思うおしゃれかもしれませんが、口に入らない大きさのものにしてください。
昔はたばこの誤飲が多く、量が多いとニコチン中毒になるので、病院に来られると胃洗浄といってたばこの洗い出しをしていてなかなか大変でしたが、最近は喫煙率が落ちて、家庭にたばこが減ってきたらしく、誤飲も減ってこれはいいことです。最近は、プラスチック破片やビニール片が増え、ペットボトルの分別回収が進んで、ペットボトルのラベルがはがされると、口に入れる機会が増えているのではないかということでした。
また、いちばんこわいのはリチウム電池だそうです。ボタン電池でいろんな製品に使用されていますが、電圧が高いので、飲み込んで食道にひっかかると1時間くらいで食道に穴があくこともあるそうです。
小さなお子さんをお持ちのご家庭では、部屋を片付けて、ボタン電池の入ってるような製品を子どもの手の届くところにおかない、掃除機をかけて、小さなプラスチックやビニールのごみはないようにしておきましょう。何か口に入れた様子があったり、おえおえと吐くような行動があれば、早く小児科を受診してくださいね。

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