学校の講演

だんだん寒くなってきました。かぜひきさんも増えてきましたが、まだインフルエンザもぱらぱらで、流行までにはいたっていません。
先日、伊丹市立有岡小学校にお招きいただき、子どもの食物アレルギーについて講演をさせていただきました。その日は、「こころとからだ」というテーマで、子どもたちが各学年、自分たちの身体と精神について勉強し、考える、という学校ぐるみの取り組みをしていて、放課後に、先生方や希望の保護者の方対象にアレルギーの講演を、ということだったのです。最後は、エピペンのトレーナーを使ってエピペン講習会もしました。先生方も保護者の方も皆熱心に聞いてくださいました。
ふつう、学校に呼ばれて話をする、というのは、重症の食物アレルギーの児童がいて、除去食だのエピペンの使いかただの、急に先生たちにいろんな知識や情報が必要になって、あわててなんとかしなくちゃ、という形のお誘いが多いのです。でも、この有岡小学校ではまだエピペンを持ってきている児童はなく、ひどい食物アレルギーの症状をおこした事例もないとのことでした。でも、食物アレルギーの子どもは増えているし、ちゃんと前もって勉強しておこう、という校長先生のお話でした。
リスクマネジメントといいますが、前もって、起こりうるいろんな事態に対して、備えておこう、というのは大事なことです。地震や津波の際にどう身を守るか、どう逃げるか、不審な侵入者に対してどう子どもたちを守るか、突然心臓の止まった子にどうAEDを使うか。誤食でアナフィラキシーを起こした子にどうエピペンを使うかも、あらたな学校での課題だと思います。興味と問題意識を持ち、学んでくれる先生方が少しずつでも増えてくれれば、アレルギーの子どもたちの大きな味方となるでしょう。

医療法人 創和会 かめさきこども・アレルギークリニックは豊中市(緑地公園駅近く)にある、小児科・アレルギー科の専門医です。

Copyright © KAMESAKI Kodomo・Allergy CLINIC All Rights Reserved.