かめさきこども・アレルギークリニック

亀崎 佐織
日本小児科学会認定小児科専門医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
〒561-0872
大阪府豊中市寺内2丁目10番8号

電話:06-6865-5300

アレルギー辞典

アレルギーって何?

1.アレルギーとは何か

アレルギーとは、あるものに対して過敏に反応する状態で、免疫反応が関係するものをいいます。免疫とは、体を守るための防御システムで、もともと生き物が持っている自然免疫と、何らかの刺激を受けてあらたにできる獲得免疫とがあります。アレルギーについてよくわかっているのは、獲得免疫の中のIgEという抗体が関係する反応です。IgEは、細菌やウイルスに対する抗体と違って、自然界のなんでもない物質、たとえばダニや花粉や食物タンパクに対してできてしまうので、それが体内に増えると、その物質(アレルゲン)に対して敏感に反応してしまうのです。アレルギー体質はこのIgEを作りやすい体質で、遺伝的にかなり決定されています。

もともとのアレルギー体質に、いろんな環境の悪化因子が作用して病気が発症する、あるいは病状が悪化するのです。体質はなかなか変えられませんが、何が悪化因子かを知って、環境を整えることでアレルギーの病気は発症を予防できたり、症状を軽くすることができるのです。

何がアレルゲンになるか、どういう反応がおこるかは、年齢によっても違うし、個人個人でも違う、環境によっても左右されます。また、どこにどんな反応がおこるかによっても病気が違ってきます。たとえば、赤ちゃんの食物アレルギーは、皮膚のバリア機能が悪い時期にアトピー性皮膚炎があると起きやすいことがわかっています。食べるものの量や火の通り方や食べる方の体調などで、反応は、ちょっとしたぶつぶつから、ショックまで幅広くさまざまで、すごく複雑です。でも、腸の中で食物アレルゲンを処理して体が受け入れる(寛容といいます)ようになると、成長とともにアレルギー反応をおこさなくなることがほとんどです。また、現在増えている花粉症は、毎年飛んでくる花粉に毎年少しずつ体内のIgEが増えていき、ある年鼻や目にアレルギー反応がおこります。鼻水、くしゃみ、目や鼻のかゆみなどで、これが花粉症です。昔は成人の発症でしたが最近は幼児での発症も増えてきました。 つぎにいろいろなアレルギーの病気について解説しましょう。

2.アレルギーで起こる病気は何がある?

アレルギーで起こる病気のおもなものは、

  • 気管支喘息
  • アトピー性皮膚炎
  • アレルギー性鼻炎
  • アレルギー性結膜炎
  • 花粉症
  • じんましん
  • 食物アレルギー
  • アナフィラキシーショック

などがありますが、その程度はさまざまです。積極的に治療が必要な場合もあれば、生活上の注意だけで普通に過ごせることも少なくありません。

3.アレルギー疾患は増えている

子どものアレルギーの病気は増えています。例えば、気管支喘息の有症率は2000年の調査で5〜10%(信頼できる調査で6.5%)とされ、20年前の2〜3倍になっています。食物アレルギーは、小学生・中学生の調査で、平成16年は2.6%だったのが、平成25年は4.5%とほぼ倍になっています。乳幼児はもっと多く、とくに1歳未満では約10%が食物アレルギーがあるとされ、保育所の対応が大変です。アレルギー性鼻炎も、発症時期がはやまってきていて、小学生で約9.2%が診断されています。
もちろん症状は軽い方では、日常生活には困らず、どの病気も成長とともに軽くなっていくことがほとんどですが、いっぽうで重症でなかなかよくならない喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの患者さんも増えているのです。

アレルギーの病気は、もともとアレルギー体質があるひとに起こるのですが、最近のアレルギー疾患の増加は、環境の変化が影響しているといわれています。住宅環境によりダニやカビが増える、食品流通や食生活の変化で洋風の食事や食品添加物が増える、皮膚に厳しい乾燥環境が増える、感染症の病気が減ってからだの免疫反応がアレルギーの起こりやすい方向に傾く、などがあげられています。

患者さんのアレルギーの病気を正しく診断し、治療するとともに、アレルギーのしくみを説明し、環境や生活について、正しく指導、助言するのが私たちアレルギー専門医の役目です。アレルギーの病気は、アレルゲンが体にはいってきて反応を起こすので、長い間アレルゲンを排除することが指導の内容でした。しかし最近は、アレルゲンを少しずつ体内にいれて、反応をおこさないようにしながら治していこうという免疫療法が注目されています。

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